寄り道ブログ
寄り道な人生をしています。読んだ小説や、見た映画・アニメの感想などを投稿していきます。
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映画 パシフィック・リム 感想
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 ギリギリ滑り込みで見にいくことができたロボット映画です。生粋の日本オタクなギレルモ監督が作る、日本作品への愛に溢れた作品だったと思います。いい意味でも悪い意味でも、洋画っぽくないかな。


【全体の印象】
 まず何より、洋画っぽくないというのが第一。そして第二に、怪獣映画や特撮番組っぽい、というのが特徴でしょう。日本の文化大好きな監督の趣味満載だからか、実に日本人向け、しかもそういう「怪獣特撮やロボットなど」が大好きなコアな人向けじゃないかなと思いました。

 ゴジラや円谷特撮はあまり見ていなかったため、そういう「っぽさ」はあまり読み取れませんでしたが、きっとファンならわかるんじゃないかというオマージュ、リスペクトしたシーンはあったんじゃないでしょうかと思われます。


【映像面】
 70メートル級のロボットのスケール感を表現するCGや動きは圧巻。そして、「まるで人が入っているような」動きの怪獣との格闘シーンは、迫力満点ですが、どこか「往年の特撮作品」っぽくもあります。

 ハリウッドのCGで特撮(?)を見るという、とても不思議な感覚が味わえる本作。サイズに関しては誇張があるかと思っていて、シーンごとにロボットのサイズなどは変化していると思いましたが、どうやら70メートルくらいのようです。でも、巨大タンカーを武器のように扱っていたような・・・(苦笑)。40メートルのKAIJU(怪獣)が大きいレベルらしいのですが、それと同サイズで組み合っていたように思いましたし、コンテナが手におさまるサイズだったので、やはりシーンごとにサイズは変わっていた気がします。それもそれで、往年の特撮番組やロボットアニメっぽくて、またいいのですが(笑)。

 KAIJUのデザインは非常にかっこいいですが、ギレルモ監督いわく「中に人が入っているようなデザインになっている」とのことで、まさしくそのとおり、動きや、殴られたときの顔のゆがみ方などが、本物の着ぐるみのようになっていました。あそこまで精巧なCGで、特撮を精密に再現していたというのは、コアなマニアにはたまらないシーンじゃないでしょうか。実際、見ているわたしも「オ!」と驚いてしまうシーンでした。

 普通なら、レーザーやビームなど出していい場面でも、KAIJUが吐きだすのは溶解液。その液体のCGも非常にリアルで、リアルということはすなわち、「特撮っぽい」ということでした。もっと、吐きかけるような出しかたもできたはずなのに、わざわざ、ペンキを噴射器で噴射するような飛ばし方をさせていたことに、コダワリを感じますね。

 でも、だからといって陳腐な映像というわけではありません。その圧倒的サイズ感なので、ロボットや怪獣が動くだけで迫力がありますし、街を破壊したり建造物を破壊したりするシーンは、あっさり目な傾向のある本作のCGのなかでもひときわ情報量の多いシーンとなっていて、「これ、もう実際にミニチュアでやったほうが楽で早いのでは・・・」と思うほどでした。それくらい、CGで作るには大変そうなところも作ってあって、そのシーンには感嘆してため息をつくばかりでした。

 3Dにて視聴しましたが、その選択もよかった。アイアンマン3より3Dが効果的に使われていた印象があり、迫力の戦闘シーンがよりよいものになっていました。


【脚本面】
 セリフなどは、洋画にありがちなウェットに富んだ表現はほとんどなく、とても邦画的な話の進め方には賛否あるかもしれません。洋画のスピーディーなストーリー運びに魅力を感じる人には、本作はちょっと物足りないかもしれませんね。怪獣の迎撃という感じが大半なので、あとはパイロット間の人間関係などがメインという感じでした。けっこうゆっくりとストーリーは動いていた印象。

 イェーガーなる巨大ロボットを建造して、怪獣に対抗している人類たち。怪獣ということですから、その攻撃は容赦なく、緊張感のある戦闘や、ハラハラさせるための演出にひとやく買っていました。こういうのは、人間同士の争いでは出しにくい部分でしょうね。手ごわい生物という意味では、エイリアンなどに通じるものがあるかも。

 主人公の機体であるジプシーデンジャー以外に、数体のイェーガーが登場します。クリムゾンタイフーン、ストライカーエウレカ、チェルノアルファ、コヨーテタンゴ(過去回想のみ)・・・。
 しかし、クリムゾンタイフーンとチェルノアルファに関しては、視聴者的には初戦で敗北してしまったので、それがちょっと残念でした。わずかな戦闘シーンで武装などはちょっぴり確認できましたが、どうせなら、一体くらい怪獣を倒す勇姿を見たかったですね。見せ場という意味で。すぐにやられてしまったところも、怪獣という敵の強大さをあらわす表現にはなっていましたが、活躍するところも見てみたいのが、ロボット好きの人情としてありました。

 あまり洋画っぽくないとはいいましたが、だからといってつまらなかったわけではありません。やらなければならないことや、困難やトラブルなどが次々に起こりますから、飽きることなく見れました。ただ、やはりその「やらなければならないこと」の数は少なかったり、タイムリミットがあまりなかったりして、スピード感はなかったかなと思います。イェーガーのようにどっしりとしたストーリーというべきでしょうか。

 イェーガーは二人乗りで、記憶を共有するというシステムを使用していましたが、そこからパイロット二人の絆の話がけっこう長い時間をつかってありました。大事な部分ですし、パシフィック・リムの個性が出る部分ですけど、そこをちょっと削ってでも、もうちょっと、ロボットたちの活躍を見たかったなぁというのが正直なところかな。素晴らしいCGゆえに、その分量にはちょっと不満で、もっともっと見たかったという感想です。
 逆に、その操縦システムを利用して敵を解析しようとする展開などは、パシフィック・リムの個性が出た展開でよかったと思いますね。


【演技面】
 本場の人たちの演技をどーこー言えるほど、わたしは洋画を見ていないからアレですが、珍しいなぁと思ったのは、日本人が出演していたことです。もちろん、洋画に日本人が出ることも珍しくはないのでしょうけど、わたしがあまりそういった映画を見たことがないということ、そして、このパシフィック・リムに関しては、それほど必要性がなかったようにも思いましたので(森マコという女性の現在と過去で、菊地凛子さんと芦田愛菜ちゃんが出演)。
 やはり、こういうロボット主題の洋画によくある、日本リスペクトの結果でしょうか。登場人物たちは多国籍でしたし、ストーリーで印象づけていたので、日本人の存在にも違和感はないようになっていました。でも、個人的にはちょっと浮いていると思ったかな・・・。なんというか、日本人は、人類存亡をかけた大舞台の先頭には、あまり似合わないというか。

 3D吹替にて視聴しましたが、声優の人たちも、どちらかというとアニメの方が仕事が多いんじゃないかという人たちばかりで、聞いただけですぐわかる有名どころばかりでした。杉田智和さん、林原めぐみさん、古谷徹さん、池田秀一さん、玄田哲章さん、浪川大輔さん、千葉繁さん、三ツ矢雄二さんなどなど・・・。その中でも、参加していたケンドーコバヤシさんの演技には驚くばかりでした。吹き替えをしているとは知っていましたが、最後のエンドロールまで、誰の声を出しているかわかりませんでしたし、判明した後に声を聞けたのですが、それでもまだ信じられない。とても上手でした。配役がうまかった。
 主人公の杉田さんがかなりハマっていたのも、個人的にすごいと感心したところです。普通だったら、ちょっと浮いてしまいそうな声質のはずですし、最初にあったモノローグではまだ違和感がありましたが、見ていると違和感がなくなっていきました。熱血で、誠実そうな青年の声がすごくマッチしていましたね。

 告知映像やPVなどで、「エルボーロケット!」と叫び、主人公機のジプシーデンジャーの腕からロケットが噴射され、加速したパンチをお見舞いするシーンがあるのですが、本編では、そこのセリフが「ロケットパンチ!」になっていました。どちらが正しいかはわかりませんし、どちらもほとんど同じ意味だと思いますが、個人的には、やはり「ロケットパンチ!」と言ってくれた本編の方が、ワクワクできたというか、カッコイイ! という感覚になれました。きっとマジンガーZによる高度な刷り込みでしょうけど、それを理解した上での脚本、もしくは声優さんの演技でしょうから、わたしのような人が見にくるという、視聴層のターゲッティングはちゃんとできているのでしょうね(笑)。


【総括】
 洋画ではありがちな、ラストにキスシーンをしなかったり(無理にしろとは言いませんが、本作ラストならばしてもおかしくない雰囲気だった)、マシンガントークのようなセリフの応酬がなかったり、色々と洋画らしくないところは、好みの別れるところでしょう。わたしは、洋画でよくあるスピーディーなセリフの応酬が好きなので、それがなかったことは残念でしたが、この作品が良作であることに変わりはありません。

 しかし、ストーリー展開もそうですが、往年の特撮を見ている感が強く出ていて、見ているときにちょっと恥ずかしくなるくらいでした。洋画で特撮のようなことをすると、ちょっと浮いてしまうというか、慣れていないからか、気恥ずかしく思ってしまったのでしょうか(日本人が出演していることなども)。

 ギレルモ監督の夢がつまった内容だと思いますし、わたしのような(オイ)理解のあるファンであれば、色んな部分で楽しめると思いますが、ロボットやCGスタッフに興味を持つ人などがメイン客層で、一般受けはしそうにないなぁという感じ。そして、それがけっきょく、本作の知名度や興行収入に直結しちゃってるぽいなぁと思います。北米ではかんばしくない成績だったようですし、やはりその日本らしさがウケなかったのかな。でも日本的ではあるわけですから、日本を含めたアジアで成績が伸びてくれれば嬉しいですね。続編などは、やろうと思えばじゅうぶんやれる展開になっていると思いますから。

 意欲的であることは間違いないですし、ファンもついたはずですから、こういう作品こそ生き残って続いてほしいところですが、資本主義経済である以上、成績や売上が正義ですし、興行収入、もしくはDB売上やレンタルなどの成績次第でしょうね。個人的には、宣伝が足りていなかった気がします。宣伝は面白さには直結しませんし、かの宮崎駿さんも、「千と千尋の神隠し」のときは、ヒット具合が気に入らず、スタッフさんたちに「宣伝のおかげか?」とたずねたようです。
 面白さと直結しない宣伝ですが、やはり知られないと見られないのも事実。そして、人はけっこう流されやすいものなので、開拓心のあるマニアならまだしも、一般層を取り入れられないのは痛いでしょう。パシフィック・リムは、そういう一般層が近寄りにくい作品だったかも。だからこそ、オタク受けする作品に仕上がったかもしれませんし、ギレルモ監督に悔いはないでしょうから、それだけでもよかったと思います。

 新たな敵、もしくは再度侵攻してきた怪獣たちを相手にするといった話で、もっともっとこの作品を見たいと思いました。視聴後の満足感だけではなく、わたしをここまで飢えさせたという意味でも、この作品と出会えてよかったと思います(上から目線?)。
 最後に・・・好きなシーンは、組織に属する数学者と生物学者が、ことあるごとにいがみあっているシーンです(笑)。
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