寄り道ブログ
寄り道な人生をしています。読んだ小説や、見た映画・アニメの感想などを投稿していきます。
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ハヤカワepi文庫 一九八四年 感想
1984

 SFらしい奇妙な世界の話です。
 ジョージ・オーウェル著、高橋和久訳の本です。
 読もうと思ったきっかけは村上春樹さんの「1Q84」が出たときで、どうもこの「一九八四年」が元ネタになっていると風の噂に聞いたものですから、それならこちらを読んでみようということで読み始めました。

 まず、この作品は誰にでもおすすめできるようなものではないだろうということ、そして、読んだのがずいぶん前なので実物を手元に置き、思い出しながら感想を書いていることを了解してください。

 世界観としては、あらゆる場所を監視された世界で、〈ビッグ・ブラザー〉なる人物が率いる党に批判的な言動・行動をとるとすぐに粛清される、もしくは拉致後に洗脳、調教、拷問のようなことをされ、精神を改造されてしまう、ということです。反目的な行動がゆるされたスラム街的な場所もあります。そして面白いギミックが、その従順な国民を利用し、〈ビッグ・ブラザー〉なる党は、過去を好きなように改ざんできる、ということです。
 本来、この現実世界で過去は返られませんが、書物や記録をすべて書き換え、あとは国民たちに強いることで、この作品では、〈ビッグ・ブラザー〉たちは過去を自由に変えられるようになっています。そして戦争を起こし続け、それが国民の活気付けになっていたり、経済を回転させたりしているようです。
 そんな世界に不満なんて抱こうものならとても大変な苦労が必要になってきますが、本作の主人公ウィンストン・スミスは、その茨の道を選びます。いたるところを監視しているポスターから身を隠したりと、スパイ要素がじゃっかんあって、その部分はハラハラしましたね。
 この作品が敷居を高くしているところは、歴史の教科書みたいなかなり長々とした文章が途中に挿入されている点や、附録と称される解説のようなページが最後のほうから書かれている点です。それらは世界観をよりリアルに感じるにはいい働きをしてくれますが、普段SFを読まないような人には苦痛でしかないかもしれません。

 奇妙な、普通では想像もできないような世界で生きるウィンストン、彼の反発行動と恋の行方、ただそれだけを見守るような読み方で、私は構わないと思います。そして根気があったなら、途中の教科書じみたページや巻末のページ、そしてトマス・ピンチョンさんの解説を読んだ後にまた最初から読むと、確実に印象が変わる作品だと私は思います。

 万人受けはしないけど、重厚にして強大な世界を感じたい人にはオススメです。というわけで一九八四年の感想でした。

 近々1Q84の方も読んでみようかな・・・。
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