寄り道ブログ
寄り道な人生をしています。読んだ小説や、見た映画・アニメの感想などを投稿していきます。
201705<<123456789101112131415161718192021222324252627282930>>201707
映画 ドキドキ!プリキュア マナ結婚!!?未来につなぐ希望のドレス 感想
映画ドキドキプリキュア

 見てきたので感想でも。
 マナのことをメインにすえた面白いストーリーでした。作中のマナもいってましたが、まさに「卑怯」なくらい設定がうまく、これで面白くならないわけがない、という感じです。映画版エンディングも必見!
 未視聴の人は一応ネタバレ注意です。
【概要】
 ウェディングドレスをもらったマナですが、謎の男マシューがあらわれ、捨てられた者の恨みとばかりに、人々を思い出の中に封じていきます。マナたちも封じられてしまいますが、そこから抜け出し、マシューなる男を倒すのが、当面の目標であり、最初に提示される到着点といったところでしょうか。

【ストーリーについて】
【マシューとベベル】
 冒頭、マナはおばあちゃんやお母さんが着たウェディングドレスをもらうところから始まります。お父さんは戦々恐々だったことでしょう。結婚をしないのに着ると婚期を逃すといいますが、むしろそれ目的で、マナに着させるのがよかったかも?(苦笑)。

 映画のイントロダクションやCMで、「死んだおばあちゃん」というワードは出ていましたが、「犬のマロが死んだ」という情報は映画で初めて知り、そのことにちょっとした異物感を覚えましたが、そこから、謎の男マシューの存在を推測すると、なるほどうまくできた関係性だと思いました。
 白、毛むくじゃらという部分で推測できても、まさか「マシュー・マロ」→「マシュマロ」までは推測が及ばず、それがわかったときは、ネーミングセンスにも感心しましたね。

 死んだおばあちゃんと死んだ犬、謎の男マシューと謎の妖精ベベルの関係性はなかなか秀逸でしたが、思い出に閉じこめる、というマシューの攻撃もなかなかいい(てごわい)方法でした。
 けっこうありがちな精神攻撃のはずですが、映画のフィルムにして流す演出や、思い出に閉じこめても精神状態はもとのままというのは、けっこう珍しいかなと思ったり。思い出を再現させて、主人公などに抗えないようにさせるパターンはよく見ますが、自由意思を保ったままの状態というのが珍しい。それでもマシューの思い出攻撃は耐え難く、本当に「心を捕らえ」にきていた感じがよく出ていました。

【対クラリネットと時間旅行】
 いわゆる「思い出編」とでも呼ぶべき、マシューの攻撃から脱するまでのシーンが、この映画の最高潮にして最重要な部分だったと思います。その後、マシューをたきつけていたのがクラリネットだとわかり、クラリネットを倒すため、未来を守るために「未来編」へと突入しますが、これは蛇足感が強く、ライトの使用とキュアハートのパワーアップのために見せ場を作った、という感じがしましたね。クラリネットの件や未来の件がなくても、話としては成立していたと思います。

 でも、それではマシュー(マナの犬)が敵という後味の悪い結末にもなってしまいますし、それを避ける意味でも、未来編は必要だったのでしょう。一応、「過去」「現在」「未来」を行き来することで、時をかける戦いっぽさも出ますからね。それも狙いとしてはあったと思います。

 キュアハートのパワーアップ(エンゲージモード)は、じゃっかん唐突感がありましたが、マシューのプシュケー(愛)でパワーアップしたということと、着たい着たいといっていたのに着られなかったマナがやっと着れたという意味でも、なかなかいいパワーアップだったと思います。パワーアップすることに意味があるのは他のシリーズでも見ますが、パワーアップした姿にも意味がある、というのは珍しい?

 捨てられた者(モノ)たちが空を舞いながら集まっていく様は、同じく東映アニメの「京騒戯画」で同じようなシーンを見ましたし、フレッシュプリキュアの映画にあった「捨てられた(忘れられた)オモチャたち」も思い出す内容でしたが、その者たちが復讐するにあたって、人々を思い出に閉じこめるというところなど、バリエーションの差異を感じられました。
 ラストのネタバレラッシュで、マシュー=マロや、ベベル=おばあちゃんがわかるところは、すでにわかっていたとしても、涙なくては見れません。死んだ人の言葉っていうのが、やっぱりヒキョウすぎるくらい泣けますね・・・。

【映画特有の利点と弊害】
 こういう、本筋と関係ない敵が登場する場合、敵がどういう存在なのか、なぜプリキュアたちを狙うかなどの理由付け、動機付けが必要になってきますが、それもしっかりとできていました。マシュー=マロという構図があれば、マナを狙う理由になりますからね。

 しいて難点をあげるとすれば、そもそものクラリネットはどこ由来のモノだったのか? 未来へ行くためのアイテム「ミラクルブーケライト」のことをなぜ亜久里ちゃんが知っていて、アイちゃんが生み出すことができたのか。このあたりの処理が適当というか、流されてしまっていたのは残念でした。

 あと、亜久里ちゃんがあからさまに見ている観客に話しかけるメタな演出も、うーんと思うところです。ライトが登場したり、振って力を与える展開は別に嫌いじゃないのですが、もうちょっと自然に、作中に登場させて欲しいところですね。例えばオールスターズDXシリーズや、ハートキャッチ映画、スイート映画なんかは、上手だった印象があります。

 上映が始まる前に「ライトを近くで見ないで~」などの注意があったのに、EDに入る際に「まわりに気をつけて踊ってね!」という注意がなかったのも気になりました。ハートキャッチ映画はEDがダンスじゃなかったからわかりますが、制作側も、ドキプリのダンスが女児には難しいとわかっているのか、それとも物語の余韻に浸ったままEDに入りたかったからか・・・個人的には後者な感じがしましたね。あの注意映像は、いやがおうにもメタ的になってしまって、作品にどうにも浸れないという弊害がありますから。
 そういう意味では、年々恒例化してきているこの注意映像を、最初にも最後にも流さなかったハートキャッチ映画は異質でしたね。でも、そのおかげで「プリキュア映画っぽさ」はなくても「映画っぽさ」があったと思います。

【作画、CGについて】
 上野ケンさん作画監督でしたが、ところどころに青山さんっぽさを感じ、スタッフロールを確認すると、青山さんが作画監督補佐になっていました。主にこの二人の絵を見ることになるのが、今回の映画でしょう。

 序盤、マシューがやってくるまでの一連のシーンは、ちょっと作画に不安を感じましたが、マシュー登場からは安定していく印象。マシューのクラリネットの手元がアップになるシーン、舞い上がった「忘れられたモノ」が空中でクジラを形成していくシーンなどは、CGのうまい使い方に見えましたね。

 マナたちの活動時間的に、夜のシーンは少ない本編ですが、今回は敵の攻撃が夜だったということもあって、夜の戦いが見られたのは、なにげに収穫だったと思います。夜空を舞台に戦うシーンはかっこいい。

 敵が新勢力ということもあって、それぞれ戦う敵もマネキンカーマイン、シルバークロックなど、「色+アイテム」名でわかりやすく、けっこうかっこいい連中でした。しかし、アクションに関してはダイヤモンド・ロゼッタVSパープルバギー・シルバークロックと、一部まとめられてしまったのが残念。しかもこの2対2戦は作画的な見どころは少なく、ラブハートアローをつかった新技が見られるくらいでしょうか。あとはロゼッタの格闘シーン全般かな・・・?

 ソードVSマネキンカーマインが、個人的なベストバウト。ドリル状の巨大な腕が開き、ソードを捕らえるシーンは、かっこよくもあるんですが、かつてよく何かに挟まっていたソードを思い出してちょっと笑っちゃいましたね。
 キック相打ちなどもかっこよく、劣勢のときにエースが助けにやってきますが、このときのエースの口上もかっこいい。そしてエースショットを放ち、「今です!」とばかりにソードが止め!

「え、スパークルソードがとどめ?」と不安になりましたが、ここでソードも新技! うまく聞き取れませんでしたが、恐らく「ウルティマソード(?)」だったような新技は、回転しながら手刀を繰り出すというもので、これが非常にカッコイイ。ソードは思い出エピソードがあまりない分、戦闘シーンで見せ場、ダイヤモンド・ロゼッタは思い出シーンに特化、という配分だったのかもしれません。

 対マシュー戦が終わり、未来編、対クラリネット戦に入る際、空中要塞的なクジラがさらに進化し、それにつっこむ際、プリキュアたちがCGになるシーンがありました。
 中盤、クジラ上部でマシューと対峙する直前もキャラクターがCGになっていて、このシーンはちょっと違和感がありましたが、この最終クジラ突入シーンは、CGをバリバリ使用していたにも関わらず、ぜんぜん違和感がなくてかなり驚きましたね。

 普通、プリキュア映画を見る際には、やはり「すごい作画」を期待して見に行くことが大半でしたが、このCGは今までに見たダンスCG以外では、確実に「成功」といえるレベルのクオリティでした。今まで、映画内でCGをつかうときは、やっぱりどこか浮いて見えたりしたものですが、それがまったくないというのがすごかった。

 エンディングも、最初はテレビ版と同じで、「あれ? アニメージュにはエンゲージモードのハートが載っていたような・・・」と思ったら、テレビでは終わるところから追加部分がはじまり、ハートがエンゲージモードになって、間奏部分と最後の決めポーズ部分が追加されていました。
 これらのシーンで、ドキプリのCGの可愛さが再確認できた気がしますし、CGシーン目当てで見に行くのもぜんぜんアリな感じです。
 CGシーン目当てって、いってみれば「戦闘シーン目当て」という動機と、何ら変わりませんからね。

【プリキュア映画として】
 色々とプリキュアとしては異質で挑戦的な部分が垣間見えるドキドキプリキュアですが、それは映画でも健在といったところ。

 まず、主人公の結婚シーンを、架空であれ何であれ見せる、というのに驚きました。OPではイーラが新郎に変装していて、映画特有のイメージ映像的なものだとわかりますが、未来編では、顔は見えないものの新郎がしっかり存在しましたからね。
 各キャラクターの未来の姿を出すというのも、あまりない展開だったんじゃないでしょうか。

 そして次に異質だったのは、流血表現があったところ。
 怪我などによる、多重の線が頬や腕、肩や太ももなどに描かれることがありますが、これはいってしまえがデフォルメした怪我の表現です。しかし、血を出すことによって、その表現はリアルになり、一気にプリキュアの世界がシビアなものだと知らしめてくれます。

 その流血表現がマシューの手によるものだったことや、ハートが抵抗せずに傷つくというのも、なんだか意味深でした。マシュー(マロ)だからこそ、ハートは傷を受け入れ、流血した。ハートにとってはとても大事な決意で、その大きさを知らせるための流血でもあったのでしょう。
 何かの暗喩を感じずにはいられませんが、攻撃を受け入れる瞬間のハートがキスの顔に見えたこと、力尽きたマシューのプシュケーでハートは花嫁姿になったことなどを考えると、ありえない話ですが、マナの結婚相手はマシューなんじゃないかと思ってしまいます。というか、この二人がお似合いすぎるので、どうにかしてマシューは結ばれてほしいと思ってしまいますね。
 でも、順当にマナの相手は二階堂くんとかになりそう。

 さらに、思い出シーンにて、マナの愛犬マロが死んでしまうシーンがありますが、このときマロの亡骸が描かれたのも衝撃的でした。
 おばあちゃんや愛犬が「死んでいる」という展開なら、似たような要素は今までのシリーズでもありました。ですが、思い出という要素がある以上、その存在が「生きていた」ときが描かれ、さらには「死んだ姿」まで描かれるという、普通なら当然の描写なのですが、プリキュアではこれらが綺麗にセットで描かれることはあまりなかったと思いますし、それがマナの中にあった悲痛を強く表現していました。

(個人的に)フレッシュプリキュアあたりから、単独映画は主人公メインという風潮になってきたと思います(スイートはキュアミューズでしたけど)。そして、この傾向が個人的には嬉しいところ。
 プリキュアの主人公は、ちょっとダメな部分があったとしても、基本的に完璧超人として描かれ、他のメンバーをひっぱっていく役割が多く、そのため、主人公そのもののエピソードが不足しがちになっていた気がします。しかし、映画で主人公をピックアップしてくれれば、主人公プリキュアの人間性などの補完ができますし、映画の主題としても文句ないでしょうからね。

 しかし、去年のスマイルに続いて主人公メインということ、そしてどちらも「過去の思い出」が関係しているというのは、もしかするとバリエーション不足になってきているのかと不安にもなりますね。
 それに、主人公をメインに据えるということは、他のキャラクターが割を食うことが多く、今回は特に亜久里ちゃんなどが、顕著にその影響を受けたと思います。
 メインテーマを決めたとしても、どのキャラクターをどれだけ活躍させるか、ライトをどのようにストーリーに組みこむかなどは、毎回苦心しているようですが、今回の映画に関しては、ちょっとうまくいってなかったかな、と思いました。

【総括】
 テーマそのものは今までのシリーズで見たかもしれない今回の映画ですが、ドキドキプリキュアらしく、今までのシリーズらしくない内容をやろうとしていたのが伝わってきましたね。

 ドキドキプリキュアが好きであれば、問題なく見れて感動できる内容でしょう。マナというキャラクターの補完のためにも非常にオススメですが、大半のファンはすでに見ちゃっていることでしょうね。私のようにギリギリで見る人はそういないでしょう・・・。
 スクリーンもほぼ貸切状態で、ミラクルブーケライトももらえるといういい環境でしたが、アニメ本編でハープが登場してしまっていたのは、時期を逸した感じがして残念でした。

 当然ながら映画ではラブリーストレートフラッシュまでしか技が登場しませんし、もう少し早いタイミングで見ておけば、整合性の面でも万全だったとちょっと後悔です。レジーナ復活前くらいに見ておけば・・・。

 あと、冷静になって思い出すと、マシュー(マロ)とのストーリーの方がマナを語る上ではウエイトが大きく、ウェディングドレスは「おばあちゃんの代から残っている品物」というくらいで、あまり重要でないのが気になりましたね。でも、ウェディングドレス=未来という図式だったのでしょうし、ウェディングドレス=大切なもの、ウェディングドレス=想い人への想いでもあったでしょう。
 だから、それを守ることは未来を守ることに繋がるという構造、マシューの死とエンゲージモードなど、いいキーアイテムにはなっていた、という印象でした。でもそのあたりがちょっと曖昧でウェディングドレスの重要性がわかりにくく、ウェディングドレスにまつわるエピソードも、ちょっと足りなかったかな、という感じ。

 最後に・・・六花の家からピアノが飛び出すところは、一番笑えるシーンだったと思います(笑)。
コメント
コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 Powered By FC2ブログ allrights reserved.