寄り道ブログ
寄り道な人生をしています。読んだ小説や、見た映画・アニメの感想などを投稿していきます。
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新潮文庫 家族八景 感想
家族八景

 最近読んだ本です。読んでない人はネタバレ注意です。
 筒井康隆さんの作品で、七瀬三部作のひとつであり、その一作目です。
 私は二作目にあたる「七瀬ふたたび」から読み始めまして、その作品の超能力バトルと短編的なストーリーがとても気に入り、前に一作あるということでこの作品を読みました。

 まず、期待していた超能力バトルがなかったのはがっかりでしたが、それを補ってあまりある面白いストーリー八編に、とても満足しました。SF短編が好きな人には、一連の流れはあるものの、この作品も同じような感覚で読んでもらえると思います。
 主人公の七瀬が家事手伝いとして色んな人の家に行く話で、構成というか構造というか、ストーリーそのものはシンプルに思えます。しかし、行く先々の家庭の事情だったり、七瀬に及びそうになる悪意の魔の手だったり、七瀬がちょっとしたちょっかいによって起こってしまうことだったりと、実にバリエーションに富んでいます。ここまで色んな人の心を描けるようになるにはどうしたらいいのか、とても興味があります。朝日新聞か何かで筒井康隆さんはコラムを書いてらっしゃったようなので、機会があれば読んでみたいですね(一度読んだことがありますが、映画鑑賞の話だったような気がします)。

 超能力に関しても掘り下げられていると言いますか、描写がリアルで、心の動きもリアルなので、緊迫感といったものが常に感じられますね。七瀬の能力がテレパスによる読心というのもまた、能力のチョイスがすばらしい。さながら、彼女がストーリーテラーのような役割を担っているのはその力のお陰でしょう。能力が宿ったことに関してあまり触れないことから、この作品では七瀬の能力はそれほど重要ではなく、勤め先のご家庭の事情こそが重要であり本筋であるとわかります(二、三作目では変わってくるでしょうけど)。

 「七瀬ふたたび」も面白かったので、三作目となる「エディプスの恋人」にも不安はまったくなく楽しめそうな期待があります。文章の言葉遣いも一般的で癖がなく、そこも参考になりそうなポイントでした。
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